私は長い間ずっとコンピュータに向かってきた人間だから、私にとってコンピュータはあってあたり前の物で、どこの家庭にもある物なのだと思っていた。でも、世の中にはコンピュータを持っていない人や、コンピュータのことがよく分からないという人が、私の思っている以上にたくさん居るということを最近になって知った。大学の学習センターの談話室に居た時、他の学生の会話が聞こえてしまったのだけど、その人はこう話していた。

「私はデザインの仕事で毎日パソコンを使っているのですが、実は家にパソコンがないんです…」

彼はパソコン操作に自信がないようで、大学がおこなっているパソコン操作の講習(初心者向け)を受講することを検討していた。おかしいじゃないか… これだけスマホが普及している世の中で、彼もスマホ利用者なのに、パソコンが分からないとは… しかも仕事で使っているにも関わらずだ。これは一体どういうことなのだろう? 高齢者がパソコンを分からないというのはイメージしやすいのだが、実際には、どうやら若者や中年の人も、相当数がコンピュータのことをよく分からずに日々の生活を送っているらしい。

私のように長く社会から離れていると、人々がどんな生活を送っているのかがよくイメージできなくて困る。そんなにみんながコンピュータのことを分かっていないのであれば、私は余裕でコンピュータ教室の先生が務まる。