精神科で出される薬というのは、基本的に長期間飲み続ける訳にはいかない類のものです。特にベンゾジアゼピン系の抗不安薬や睡眠導入剤などは数ヶ月で服薬を止めるべきものであり、止めることを前提に治療を行っていかなければなりません。
急性期の統合失調症にバルプロ酸やベンゾジアゼピンの補助療法は有用だが、そのメリットは数週間で失われる。箱から出したおもちゃも遊び終わったら箱に戻すのと同じように、急性期に併用したバルプロ酸とベンゾジアゼピンは一ヶ月したら漸減し中止を検討せよ。
— 統合失調症のみかた治療のすすめかたbot (@schizophrenia_r) 2018年9月26日
ベンゾジアゼピン系の薬には依存性があります。なので服薬を中断(断薬)すると退薬症状(禁断症状・離脱症状とも言う)が出て、様々な症状との闘いを繰り広げなくてはならなくなります。ベンゾジアゼピン系の薬の添付文書には、大抵の場合『服薬は数ヶ月以内に留め、長期の服薬は避けるべきである」というような事が書いてあります。
添付文書というのはその薬のことが書いてある、薬を理解する上での第一級資料になります。医師も慣れない処方をする場合などは必ずこの文書を参照し、特にやってはならない『禁忌』の項目などはしっかり確認しているようです。
この添付文書はインターネットなどでも広く公開されており、自由に検索することも出来ます。自分に処方されている薬がどのようなものなのか知るためにも、一度は目を通しておくことをおすすめします。
患者の方も、ご家族の方も、『お医者さんが出してくれた薬だから大丈夫だろう』などと軽く考えていてはいけません。それはとても幼稚な考えです。想定されている副作用にどのようなものがあるのか、維持量はどの程度が想定されているのかぐらいは必ず把握しておきましょう。
精神科の薬は自分の脳機能に影響を及ぼす薬です。多剤処方されていないか、過剰投与になっていないかを確認するなど、最新の注意を払って治療を進めていきたいものです。