利益が出ないならアプリだけ有料化すれば良いじゃない!

インターネット企業は、往々にして自社のサービスを無料で提供しているものだ。これはインターネット黎明期から続く一つの文化と言えるだろう。無料でサービスを公開し、利用者を爆発的に増やし、一部のプレミアム会員から利益を上げる。この、いわゆる『フリーミアム』というビジネスモデルが、今日のネットを作り上げてきた仕組みである。

だが昨今、この考えがIT企業自らの首を絞めているように思う。どんなに良いサービスを作ってもマネタイズ出来ないのだ。ツイッターがその典型的な例である。このジレンマをどうすれば良いのかという問いに対し、私は一つの答えを提示したい。以下簡単に述べる。


ウェブは無料、アプリは有料。

ネット企業が、自らのサービスを完全有料にしてしまうのは、ネットの可能性そのものを否定してしまう様なものだ。しかし継続的にサービスを続けていくにはどこかでマネタイズを行わなければいけない。でも有料化は避けたい… 企業が抱えるこのジレンマを解決する為、ここで提案したいのは『ウェブは無料・アプリは有料』というビジネスモデルだ。ツイッターを頭に思い浮かべてもらえれば、もはや説明はほとんどいらない。

App StoreやGoogle Playで配信しているTwitterの公式アプリ。あれを500円位の有料アプリにする。たったそれだけで全て解決する筈だ。

サービスその物を完全に有料化してしまうと、ユーザーが激減するのは目に見えている。それでは競争力が保てない。しかしアプリはどうだろうか。今、SNSの利用者はそのほとんどがスマホアプリを利用している。そして企業はその公式アプリを無料で配信してしまっている。しかし公式アプリはどれもクオリティが高く、頻繁に更新・メンテナンスがされており、潜在的にその商品価値は高い。これを売らない手はない。落とし切りで500円位の価格であれば、ユーザーはその価値を認めてくれ、納得してくれる筈だ。(くれぐれも月額課金は避けてほしい)

この『微課金』という方法は、それを行うのに全くコストがかからず、運営側にとっては実にスマートにサービスをマネタイズ出来る方法ではないだろうか。

ウェブを無料で残しておく意味

この方法の良い所は他にもある。ユーザーは、検索エンジンからツイートやアカウントを見つけ、流れてくる。もしサービスそのものを有料化してログインを必須にしてしまえば、検索エンジンはサイトをクロール出来なくなり、検索からの流入もなくなり、結果的にサービスそのものがネット上での影響力を失ってしまう。

しかしウェブを今まで通り無料で残しておけば、そんな問題は起きない。アプリが有料になっただけで、サービスそのものは引き続き無料なのだ。有料アプリの位置付けはあくまで『ビューワー』としてであり、サービスが今まで積み上げてきた文化には影響しない。

さらに言えば完全有料化でユーザーに課金を強制してしまうと、払うかどうか以前の問題として心理的な抵抗が生まれ、問題だ。しかしウェブを無料にしておけば、タダで使い続ける選択肢を残しておける。最初はユーザーも戸惑うだろうが、落ち着いて考えてみれば500円という価格が悪い選択肢ではないという事にだんだんと気づき始める事だろう。


以上が私の提案である。この、サービスは無料でアプリが有料という発想は、なかなか現実味のある妥協点の様に思う。企業はサービスを売るのではなくアプリを売る。この方法論は今までのネット文化と共存でき、フリーミアムのビジネスモデルとも齟齬はない筈だ。

いつの日か、これがビジネスモデルとして定着してくれたら嬉しいと、私は思っている。

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