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障害者の放送大学卒業について、上には上がいると思った話。

私は13年半をかけて放送大学を卒業したことを誇りに思っているし、今でも頑張った自分を褒めてやりたいと思っている。何しろ、統合失調症を抱えた状態で、それもたった一人の自宅での学習という、そんなエクストリームな境遇で最後まで勉学をやり遂げたというのは、我ながらアッパレだったと思うのだ。

でも、上には上がいた。次の記事を読んでほしい…

「障害があっても諦めない」全盲女性が14年かけて大学を卒業…盲導犬と歩む努力の日々

これは私とはまた違う困難さを抱えた状態で獲得した卒業だ。だから一概に単純比較はできないのだが、彼女の在学期間は私より長い14年、全盲という障害を抱えながら、盲導犬を連れ、船に乗って学習センターまで通うという、これまたなんともエクストリームな学生生活を送ったという話だった。

だが私と決定的に違うのは、自分の障害をオープンにし、大学側に適切な支援を求めたというところだろう。放送大学は障害者に対する支援という意味ではかなり進んだ大学だ。障害者に対する合理的配慮もあって当たり前という風潮が大学内にはある。

だからこの女性のように放送大学を利用するのは大正解だし、今後、もっとそのような人が増えてくれると嬉しいと私は思っている。

障害を持っているからと言って学ぶことを諦めてしまった人達へ、世の中にはこういう選択肢も存在するんだということを、もっと知ってもらいたいし、もっと広めていきたいとも思う。

で、今考えてみると、私は自分の障害を大学側に伝えたことは今まで一度もなかった。もし伝えていたならば、何かが違ったのだろうか。精神障害者という厄介な特性に対しての合理的配慮ってどのようなものがあるのだろうか。そのことに興味はある。

私もスクーリングや単位認定試験など、病気のせいで思うように出来ないことがたくさんあり、卒業までかなりの苦労をしたのだ。なら一言、その事を大学側に伝えておいても良かったのではないかと、この記事を読んでいて思った。そうしたら、私はもっと楽しい大学生活を送れたのではないか?